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1-1 浄化槽の多様化
浄化槽の開発の方向性は、現在、大きくニ極化している。
一つは生物処理機能をアップさせ、小容量化(コンパクト化)に向かうものと、もう一つの方向は、処理性能の高度化に向かうものであり、水質規制の厳しい地域における水質要求に対して、窒素・リン・浮遊物質などのBOD以外の項目についても対応するものである。さらに、両方向(省スペース、水質高度化)に対応する浄化槽として膜分離型浄化槽が実用化されている。
1-2 浄化槽の構造と種類(補助対象浄化槽)
(1)構造方法・例示仕様例(告示型)
BODを除去する目的の浄化槽で、生活排水を沈殿分離や嫌気性分解した後に接触ばっ気により浄化するもので、主流は嫌気ろ床接触ばっ気型です。補助指針型で約10年の実績を有しています。小容量型(コンパクト型)に比べ、二次処理の接触ばっ気槽が大きく、又、固定された接触材とシンプルなブロワ(送風機)の組み合わせで、安定性の高い実績のある型です。
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『構造方法・例示仕様型』
・BOD20mg/ℓ以下 |
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(2)小容量型(コンパクト型)
敷地が狭かったり、ゆとりがない場合を考慮して誕生した浄化槽で、構造方法・例示仕様型(告示型)の約70%の大きさのものです。設置スペース、施工、残土処分など施工性に特徴があり、急激に普及し、構造方法・例示仕様型をしのいでいます。
二次処理に担体流動や生物ろ過方式を用い処理性能を上げ、技術的な工夫により容量を小さくしています。
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『小容量型(コンパクト型)』
・BOD20mg/ℓ以下 |
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(3)高度処理型(窒素・燐・BOD除去率の高い型)
窒素・燐・BOD除去が高度に処理できる浄化槽で水道水源地域、湖沼や閉鎖性海域でのより一層の水質汚濁防止、富栄養化防止の目的で用いられる浄化槽です。
平成11年度より、窒素除去能力を有する浄化槽に従来のBOD除去型の補助金額に上乗せして補助し、普及促進が図られています。また、平成13年度からは、BOD除去能力に関する高度処理として、BOD除去率97%以上、放流水質のBODが5mg/ℓ以下の能力を有するもの、平成16年度からは、窒素及び燐の除去能力を有するものに対して補助を行い、生活環境の保全や公共用水域の水質保全を一層推進しています。
処理方式は、流量調整機能を有する嫌気ろ床接触ばっ気循環方式、担体流動・生物ろ過方式が主流です。BOD5mg/ℓ以下の高度処理は膜分離活性汚泥方式です。
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『高度処理型』
・総窒素20mg/ℓ以下、または総燐1mg/ℓ以下
・BOD除去率97%以上、放流水質BOD5mg/ℓ以下
・総窒素20mg/ℓ以下、及び総燐1mg/ℓ以下 |
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